県政出前講座「埼玉県の農業と農業災害について」
2017-05-07 記 中島 峯生
実施日時 2017年4月18日(火) 10:00~11:00 会 場 新所沢公民館 学習室1号 主 催 ところざわ倶楽部:「地球環境に学ぶ」、「所沢の自然と農業」サークル共催 講 師 埼玉県農林部農業支援課 和田駿一氏 参加者 28名(主催サークル員、他倶楽部会員、市民大学第23期生等)
講座内容
1.近年ニュースになった農業災害
① 竜巻(25/9/2:越谷市北部)②大雪(26/2/14関東全域)
2.農業に被害を及ぼす気象現象
①突風②降ひょう ③大雨 ④干ばつ ⑤降霜⑥大雪
3.気候の将来予想(気象庁データ)
①気温 ②降雨量 ③竜巻
4.埼玉県の対応体制
①未然の被害防止 ②情報収集体制 ③被災者への救済制度
*農業災害としてハウスの倒壊から、農作物の災害の状況を含め多くの映像を紹介説明し、気候の将来予想と埼玉県 の対応体制まで約1時間の講座であり、有意義で有った。内容の詳細、映像の一部を以下に記載します。
(1) 竜巻(突風)
平成25年9月2日発生の竜巻の被害、越谷市北部
○人的被害63名(重要7、軽傷56)
○農業被害・水稲の脱粒、・ハウス一部損壊5棟、倒壊1棟
(2) 大雪
平成26年2月14日関東全域
○56市町村農業被害229億円、(農作物108億円、生産施設121億円)
(3)突風
○施設の倒壊、損傷 ○作物の倒伏
(4)降ひょう
○葉・枝・果実の損傷
(5)大雨
○停滞水による根腐れ ○冠浸水による病気の発生 ○作物の倒伏
(6)干ばつ
○高温・乾燥による茎葉の枯死 ○高温による米の品質低下 ○害虫の大発生
(7)降霜
○茎葉の凍結による壊死 ○果樹類の着果不良、幼果の壊死
2.将来の気候予測
(1)1時間当たり50mm以上の非常に激しい雨は増加傾向
(2)日本の年平均気温は4.5℃上昇、例えば東京15.4℃が屋久島19.4℃になる。猛暑日の増加
(3)大雨の発生頻度は全国的に増加する。
(4)竜巻はどこでも発生する。回数は収集方法が異なり不明
3.埼玉県の被害防止への取組
(1)事前に予想される場合 → 埼玉県のホームページに対策資料を掲載
(2)HPほか、フェイスブック等も利用し農業者へ注意喚起
(3)被害を減らすための被害調査と対策の普及
(4)災害発生時の情報収集体制がある。(熊谷気象台、農業支援課、農林振興センター、農業政策課、農村整備課、森づくり課、農業技術研究センター、市町村、JA、農業共済など)
(5)被害発生時の救済措置(農業災害資金利子補給補助金、農作物災害緊急対策事業)
農業災害の例