地球環境に学ぶ       2018年活動報告     ところざわ倶楽部

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9月定例会 NHKアーカイブス

「環境・レイチェル・カーソンの警告」を鑑賞する


                              2018-09-26   記 中島 峯生


地球環境に学ぶサークル 2018年9月度定例会  記 中島峯生

1.日 時:2018年9月18日(火)9:00~12:00(晴れ)

2.場 所:新所沢東公民館 研修室4号     

3.DVD NHKアーカイブス「環境・レイチェル・カーソンの警告」を鑑賞する。60分間

3.1 DVD概要:レイチェル・カーソン 19071964 米国ペンシルベニア州スプリングテールの農場主の娘として生まれる。動物学を専攻、海洋生物研究所などで野生生物とその保護に関する情報収集に当たる。1962年発表の「沈黙の春」は、DDTを始めとする農薬など化学物質の危険性を鳥達が鳴かなくなった春という出来事として訴えた作品で、半年で約50万部売れた。このカーソンの活動と警告を中心にNHKが作成したドキュメンタリー番組で DDT,PCB,等人工化学物質の蓄積、環境ホルモン、人工染料、DES,生殖器異常、ほか20世紀に人間が自然を変え、汚染した環境を紹介されていた。

3.2 感想文:DVDを鑑賞してのまとめを感想文集としました。(順不同)

(J.T)  環境運動の先駆者といわれるレイチェル・カーソン氏の録画を見た。DDTによる、薬害の告発から始まる闘いの歴史であった。農薬としての殺虫剤使用で「春になっても鳥が戻ってこない」現象から原題がついたと思われる。氏は草や木、鳥に対し関心が高く、結果として食物連鎖の頂点に立つ人間にその害が及ばないかを強く危惧していたようである。中でも原子爆弾や農薬は地球破滅に導くとの心配を友人に話していたそうである。結論的には自然の容量の範囲内で賢く(例えば少量)使うべきで、自然界との共生が大前提である。

(K.O)  化学物質による環境汚染問題の認識は、レイチェル・カーソンが1960年代に警告したDDTから始まったという。人類が開発した化学物質は予期しない悪影響を及ぼすことがあるが、人類は現在も同じ過ちを繰り返している、いまさら化学物質ゼロは無理だが、便利な物質には、必ず負の側面があることを常に認識しながら行動することが大切と感じた

(M.N) 「化学品の製造者側に居た」
  私の長年勤めていた会社は、公害は起こしていなかったがPCBを製造・販売していた。PCBは、変圧器などに熱媒体として密閉式で使用される工業用油であった。ある時、私の会社とは全く関係の無い食用油製造販売会社が、誤ってPCBを混入した。PCBは透明の油である。その混入食用油を販売したことで、油症事件が起こった。PCBメーカーに直接的な罪はないにもかかわらず、製造物責任を負わされた。裁判は20年も続き最後は最高裁で勝訴したものの賠償金は戻らず、一時期、社員のボーナスが出なかったり、賃上げが抑えられたことも補償されずじまいだった。そしてPCBの悪名は残ってしまった。  
 DDTは、“奇跡の殺虫剤“であったが栽培物が直接かぶり、土にも残留した。水銀は工場から排出され、川を流れ海を汚染した。PCBは密閉使用でありながらも、やはり海を汚染している。いずれも製造者にとって想定外のことであったに違いないが、害に気が付いた初期に対応しなかったために公害となり、地球にとって取 り返しのつかないことになっている。 化学物質による環境汚染問題の認識は、レイチェル・カーソンが1960年代に警告したDDTから始まったという。人類が開発した化学物質は予期しない悪影響を及ぼすことがあるが、人類は現在も同じ過ちを繰り返している、いまさら化学物質ゼロは無理だが、便利な物質には、必ず負の側面があることを常に認識しながら行動することが大切と感じた


(T.I)  親の世代であるレイチェル氏が、DDTなどの人工化学物質の害を長期に渡って訴え続けてきたことをはじめて知った。小学生の時、頭に「しらみ」対策でDDTを噴霧されたことは明確に覚えていたが、そのころは無害と思っていたのに・・・・。  
 人間は目先の利益ばかりに目を奪われ、長期的な視野でその影響を考えていない。政治の世界も一緒で、自分の利益ばかりを優先し国民のことを考えていないのと同じである。

まさに「不都合な真実」は隠しながら・・・・である。

(H.O)  万物の霊長のように君臨し、あらゆる人工物を造り、蓄積し、撒き散らしている人間。早くから、レイチェル・カーソンが、DDTなどを象徴的に取り上げて化学物質による生態系汚染・破壊に警鐘を鳴らしてきた。半世紀以上を経て、地球上には当時の農薬や原爆のおよびのつかない莫大な量の危険な人造物質がある。業界も国もポジティブ面だけを喧伝しているが、「すべての生命を与えている」のは今も昔も自然界である。もはや手遅れかもしれないが、環境破壊にストップをかける「もう一つの道」を選ばなければならいと思う。

(S.O)  うっすらとしか知らなかった「沈黙の春」、9月例会で見せて頂きました。小学校低学年の時、運動場に列を作り頭髪が真っ白になる粉を次々とかけられた風景が少し思い出されました。
 鳥の声が聞こえない、アレルギーの出現、環境ホルモンによる様々な被害・・・人間は経済の発展という目標のために良しと思ってやって来たことかも知れませんが便利さと引き換えに大切な環境を破壊し、多くの人間や生物全般を苦しめ地球を住みにくい場所に長い時間を使ってして来たのだな~と思いました。だからと言って、どうすれば良いのか分かりません。「未来の子供たちは私達を許さないだろう」というレイチェル・カーソンの言葉が重く心に響いています。50数年前に亡くなられた方の言葉なのに現在の地球環境は改善どころかますます・・・と思います。

(M.N)  汚れのない自然を知っていたレイチェル・カーソンだから、DDTなど農薬による自然の変化を捉えられたのだろう。DDTの利点より汚染の怖さを強調しての使用禁止への活動は素晴らしいかった。人間のため有効な化学物質等の使用は、効果と合せ自然界への影響のチェックを必要条件とすべきである。しかし、最近の遺伝子組換え作物等まだまだ不十分ように思われる。 


    
公民館研修室でのDVD鑑賞模様        DVDよりレイチェル・カーソン 


4.環境持寄り学習

「脱使い捨てプラスチックに向けた世界の取り組み」

プラスチックごみによる海洋汚染に対する危機感から各国がどのように動いているかの資料、「ファミレスのプラ製すとろー廃止」そして「10河川からごみ9割~海洋汚染新興国で排出」が紹介された。今後、廃プラスチック汚染関連は、活動テーマの一つとして注目していきたい。

       以上