ところざわ倶楽部            活動報告    野老澤の歴史をたのしむ会


出前講座「カドカワプロジェクト構想を聴く」


2017- 3-22    記 西脇 英夫


 ■実施日:2017-3-18(土) ■参加者:17名 ■場所:生涯学習推進センター

 ■講師:所沢市経営企画課主幹兼総合戦略推進室長 市川勝也氏


 3月18日、所沢生涯学習推進センターに所沢市経営企画課主幹 兼総合戦略推進室長の市川勝也氏を招いて、

目下進行中の表題の計画(COOL  JAPAN  FOREST)の説明を受けました。

 34の瞳が配布資料とスクリーンに映るスライドを交互に凝視、解説に耳を傾けました。


 このプロジェクトは東所沢駅近くの約3.7haの市有地(旧所沢浄化センター跡地)の有効活用を図る市当局と、

新たな生産・物流拠点を模索中の書籍出版を本業とするKADOKAWAとの間での、399億円の売買契約と利用

計画などが合意したもの。


 その中核は“ところざわサクラタウン”(仮称)であり、①約900人が働く 書籍製造・物流オフィス ②角

川ロックミュージアムとしての図書館(角川所蔵書籍、ラノベ・マンガ図書館)・近代美術館・博物館の三大融合

施設 ③イベントホール、ホテル、レストランです。


 所沢市の支出は、現存の設備移転費用、周辺の道路整備費の約3億1千万円だそうです。「産官共同による地域

づくり」を標榜しており、市民には町内会で説明会を行う考えのようです。(資料は市役所で入手できます)


    

      講師の市川勝也氏               生涯学習推進センター1,2号室の講座    


 1時間20分に及ぶ市川室長の説明のあと、聴講者の半数に当たる8人から質問、意見が出ました。「所沢市民

会議、市民大学に関与させるべきだ」「COOL  JAPAN  FORESTの助言スタッフ9人の中に所沢市民は一人も

いないではないか」「もともと市民の財産だから市民本位の事業計画とすべきだ」「配布の資料によれば、すすめ

方は企業と行政とが共同で取組むとあるが、市民の意向が組み入れられないのはどうしてか。全市単位での市民協

議会を立ち上げてそこに委ねるべきではないか」等々。質疑応答は40分間に及び、結局受講者の疑問、熱い要望

を市川室長が市当局へ持ちかえることで散会しました。


 所沢駅西口付近の旧西武車両基地跡地(8.5ha)の区画整理事業はその約70%が西武の所有地であったのに対

して、今回のカドカワプロジェクトでは、所沢市が以前100%所有していた土地であることから、カドカワの活用

計画には市民本位の強い発言力が期待されます。


 カドカワプロジェクト構想は、産官による学識経験者に委ねるのではではなく、所沢市民による手づくりの母体

の「市民と行政の協働」で行うべきではなかろうか。すでに横浜市などに先例はある。所沢市でも市民大学が数年

前から「ところざわを元気にするまちづくり」が隔年に提言をまとめて公開発表し、その成果を地域に還元すべく

ポテンシャルを高めています。産官共同に代わり、広く市民に呼びかけ叡智を結集しての連合市民会議、市民大

学(OB会)
こそがこのプロジェクトの推進母体にふさわしいと思います。


YES WE CAN!” 


                                            担当:西脇英夫・大山 豊