ところざわ倶楽部            活動報告    野老澤の歴史をたのしむ会


般若心経を読み解く


2016-07-22    記 室井 静美



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実施日:2016年7月7日(木) 参加者:18名  ■場所:中央公民館1・2号室

   ■講 師:高垣 輝雄氏 「座禅と写経のリーダー」



 現在4回目を終えた狭山三十三観音霊場巡りの折、お寺で唱えている「般若心経」を少しでも理解出来たらと講師に高垣氏を招い

て学習会を開催しました。


 高垣さんは、会社定年後、仏教に興味を持つようになり、仏教の「教えとは?」を求めて、四国八十八か所巡りを四回行い、そ

の折々に触れた地域の人々の親切さ、優しさが仏教の教えに因り、それがお接待という形になっているのではないかと思われたそ

うです。


 仏教とは?の回答を求め、中国や釈迦誕生の地ネパール・世界三大仏教遺跡のカンボジア・ミヤンマーを訪ねてみた結果、残念

ながら中国は個人主義が強くなっていて、仏教そのものは、何もなくなってきてしまっていると感じたとのことです。



 そんな中でも、ミャンマーは仏教の教えが一番残っていて、托鉢する僧侶に対して住民は畏敬の念を抱いて接しています。生きて

いるうちにたくさんの功徳することが来世は良いところに行ける教えが基になっていて、寺院等の金箔は5年くらいしか持たない

のに、信心深い住民たちのお布施からすべて賄われている事等丁寧に教えてくださり、興味深く聞くことが出来ました。



 仏陀の生・老・病・死の輪廻から解き放される事はないという教えや、般若心経は“世の中無である無常・執着・無理をしない

知足”から成り立っているのでは… とご自分なりに少しではあるが理解できたように思う事等奥の深い話を分かり易く聞くこと

が出来ました。
次に、“般若心経”を全員で唱えた後、開運成就・家内安全・息災延命等を願って40分程かけて写経に移りまし

た。



 
       

高垣講師                 講義風景



 写経の時、いろんな考えが頭の中からなくなり、無に近づいた状況になる=座禅と同じように物事を考えない時間が持てる=無の

状況になるそうです。



 ちなみに講師の高垣さんは、一日写経を2枚書かれており、一万枚を15年がかりで書き上げる予定だそうです。


 書き写したお経は、後日各自でお寺に納経することになりました。


 最後に、般若心経は自分で理解し、自分で感じる事が必要とのこと。

「イライラするな・くよくよするな・ぎすぎすするな・おおらかに、おおらかに」それが般若心経のいう”空“なのかなぁも勉強

しました。

 「空と無は全然違うものなのです。」を理解し感じる事が出来るようになるのはずぅーと先に答えがあるかもしれない宿題のよ

うに思いました。




    

写経風景                写経風景