■実施日:2016-12-4(日) ■参加者:13名
■熊野神社見学:
最初に熊野神社を見学した。生憎宮司が多忙でお話は聞けなかったが、各人で見学をした。熊野神社の鳥居に藁で作った大
蛇がからみついていた。
◆熊野神社のしめ縄のいわれ:
昔、境内のご神木に白蛇がすみ、参拝の人や境内で遊ぶ子供がこれを見ると、原因不明の高熱や病に罹るため、毎年新しく
姿を作り替え、災いのないようにお願いしたところ、現れなくなったという言い伝えがある。
そのため大晦日の夜、近隣住民が藁で大蛇やしめ縄を作り、年明けを告げる午前0時に打ち響く一番太鼓の中、鳥居や社殿に架
け替えを行っていた。
現在は「しめ縄保存会」の氏子有志が三ケ島にある水田の藁で毎年12月の第2日曜日に太さ約25センチ、長さ54メートル
の大蛇を作り、鳥居に巻き付けている。
熊野神社の見学の後、昼食を済ませて能面美術館へ行く。
鳥居に巻きつけられた大蛇 熊野神社鳥居 |
■能面美術館見学:
美術館内に整然と並べられている面を各自見学、続いて館長で能面師福山元誠氏の話を聞く。
能面はひのき材から打ち出すのであるが、能を理解し謡いの内容を、またシテ方(主演者)のイメージをはっきりさせない
と打ち出せない。能面は600年もの長い年月をかけて出来上がってきた造形で、個人が勝手にその造形を動かすことは出来な
い。日本特有のワビとか、サビ、禅味などの感覚を形であらわすのは一朝一夕にできるものではない。と話された。
午後1時になると生徒が来てお手本のそっくりさんを作り始めた。生徒の作品を見て福山氏は即座に鼻が2ミリ高いと指摘し
た。生徒は固有の分度器で測り打ち始めた。
彫刻刀は15本近くあり、また独特の文具があった。
氏曰く、最近は外国人の来館者が目立つようになった。子供や外国人は先入観がなく純真な心で鑑賞する。以前オペラ歌手
が来館され、面に感激されて面の前でオペラを歌ったそうです。
能面は現在、喜多流、金剛流の能舞台に使われている。
能面美術館正面入り口 面打ち作業 |
担当:安田好子・中村宣夫
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