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睦月も早十日過ぎ、冬晴れて雲ひとつなし
2016 1 -10 記 仲山 富夫


 現在8時過ぎ、蝋梅を見に行こうと思い立ち、北野院全徳寺へ向った。

正月三が日の賑わいは何処へやら、私一人である。黄色い小さな花が咲き誇っていた。

暖冬のため開花が早いらしい。

     

 ついでだから、狭山湖まで行くことにした。途中、藤森稲荷神社へ寄った。誰もいなかった。

 

     


 5月頃に、紫色の蝶形の花が総状に垂れ下がって咲く。今は裸木が数本あり、藤棚が寒々しい。

 坂を上ると、左側の斜面に狭山茶畑が下りていく。縄が張られて入れないが、誰もいないので失礼して中へ入った。

けっこうな坂である。霜が降りている。滑って尻餅をついた。罰があたったかな。立ちあがって泥を払おうとしたら。

滑るすべる。


     

 

 尻と手に泥がついたがいたしかたない。

マラソン人が一人走っていった。 狭山湖畔には、ちらほら人がいた。遠くに富士の山がくっきりと白い頭を出している。

いつも眺め入るが奇麗だなー。

 

しばらく湖を眺めていると、マガモやカンムリカイツムリが三羽、五羽、十羽と取水塔の方向へゆっくりと泳いでいく、

鳴き声もするが奇麗な声ではない。二羽が反対方向におよいでいく。さざなみがたったようだ。


     


 狭山山不動寺へ入り、下りていくと右手に第一多宝塔が見えてきた。リュックを背負ったご婦人方が三人、若い女性が

二人、男性は私のみ、茶色の作務衣をきた方が手持ちぶさた
に立っていた。三が日の賑わいは嘘のようだ。

 
 

 狭山山を下りて、重要文化財の御成門を撮った。

 

  不動寺の入口より、西武ドームの写真を撮った。

 

ここでカメラのバッテリーが切れてしまった。

「帰りましょうか」一人呟いた。

 

睦月も早十日過ぎ、冬晴れて雲ひとつなし      仲山富夫