私の登山歴は語るほどありません。23歳だったろうか、前穂高岳(3090m)と奥穂高岳(3190m)に登って以来50歳
後半まで登山といえる高い山には登ったことがありません。ところが定年間近になって突然山登りすることになりました。
切っ掛けは、家内が女性だけのマンドリン倶楽部に所属しており、毎年秋のミューズでの定期演奏会を終えて親しい仲間
3人で近隣の山歩きをするのが恒例になっていました。飯能から秩父、さらに奥秩父の山々も登り尽くして長野・山梨・群馬
県と次第に範囲が広がって山小屋一泊もあり、それに伴って荷物もだんだんと重くなってきたようです。そこで、女性3人は
相談してそれぞれの夫を誘うことになり、3夫婦での山登りが始まりました。早い話が3人の夫達は、登山口までの往復運転
役と登山口~山小屋~頂上往復の歩荷の役目です。平成11年、浅間黒班山(2404m)を皮切りに福島県・北アルプス・中央ア
ルプス・南アルプスなどの山々を歩き回りました。但し、体力・技術のA級クラスや危険度の大きい山は避けるようにしてき
ました。メンバーの中に高山に限らず平地の植物にも詳しい方がいて、珍しい植物や希少種が出現するごとに名前や名前の由
来などを聞き、写真に撮り、大自然を満喫してきました。しかし、7年前頃から腰痛だ・膝が痛い・痛風だ・動悸が激しくな
る・神経痛だ・等など夫々に年相応の支障が出てくるようになり次第に山登り回数も減り、遂には山登りが出来なくなりまし
た。それでも毎年冬には皆で誰かの家に集まって暖か鍋を囲み、夏は庭でバーベキューや居酒屋で和気藹々と話が盛り上がっ
ています。今でも〝山に登らない山仲間″で楽しい交流が続いております。
シラネアオイ(北アルプス・唐松岳) 南アルプス 仙丈ヶ岳 (筆者)
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