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友人たちと浅草に遊ぶ

2016 2 -1   記  仲山 富夫


 30年ぶりに浅草寺へ詣でた。

 待ち合わせの雷門前は、外国語が飛び交う中、「人力車いかがですか、どうですか?」と、日に焼けたお兄さん達が威勢の

 いい濁声をかけていた。

 仲見世通りは、着物を着て大股に闊歩する外国人がカメラ片手に、私達を追い抜いていく。時代は変わったなと思った。

  


 仲見世通りの喧噪には辟易の私達は、浅草公会堂の側面に、スターの広場を見つけた。沢山のスターの手形がある。

 1番目は柳家金語楼の似顔絵であった。

 

    



 しゃがみこんで写している私の背中へ、「お上りさん、何処から?」とからかわれた。「お前に言われたくないよ」と腰を

 たたきながら立ち上がり友の顔をながめる。

 同級生のおばさんは鼻の下が梅干しのように、縦に深い皺が4本ある。笑っていたら怪訝そうに、口をおさえた。私は、自

 分の頭を手で隠したら、みんな大笑いした。皺と白髪と眼鏡と薄毛ばかりだ。気にすることはない、健康なんだから、

 それが一番だ。

 さあ、ビューホテルで昼食としましょうか。



 

友人どもと浅草に遊ぶ      仲山 富夫