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自宅でできる面白科学実験(2)

~こなごな磁石~
                                                      
                                                         2016 5 -28  
記 玉上佳彦

  小学生の子供達が目を輝かせる面白科学実験の第2弾をを紹介します。

  以下の方法で実験して、お孫さん達に科学の興味を持ってもらえると幸いです。



〔準備するもの〕

  フェライト磁石、ネオジム磁石、かなづち、ポリ袋(厚手)、フィルムケース

   (注)・フェライト磁石:冷蔵庫の扉などにつけるマグネットで、プラスチックの裏側についている磁石です。

      ・ネオジム磁石:レアメタルの一種ネオジムを使った磁石で、現在最も強力な永久磁石といわれて

             います。百均ショップで「強力磁石」という名で販売されています。

      ・フィルムケース:最近はデジタルカメラが主流なので、フィルムケースは手に入りにくいので、蓋の

              ないヤクルト容器などでも可。シャカシャカするときは指で開口部を抑えて下さい。



〔実験の手順〕

1.フェライト磁石を、厚手のポリ袋に入れ、石やコンクリートなどの固いものの上に置き、かなづちで叩いて、

  磁石を細かく砕きます。



    

フェライト磁石               厚手のポリ袋に入れる



  

ポリ袋のまま砕く            プラスチックとこなごな磁石

 

2.少し磁力が残っているので、磁石の細片だけがかたまり、プラスチックなどの磁石以外のものを取り除くことが

できます。こなごなになった磁石をフィルムケースに入れます。


   

フィルムケースを利用            こなごな磁石を入れます
 


3.フィルムケースを手で持って、カシャカシャと5~10回振ります。

4.これをクリップや釘に近づけてみると、磁石ではなくなっていることがわかリます。

5.フィルムケースの底にネオジム磁石を近づけて、しばらくそのまま10秒位待つと磁力が戻ります。

  フィルムケースをクリップに近づけて、磁力が戻っていることを確認しましょう。



    

ネオジム磁石       こなごな磁石に近づける      磁石になる

 

6.この操作は、何回でも繰り返すことができます。

即ち、フィルムケースを5~10回カシャカシャと振りますと、磁石ではなくなりますが、再びネオジム磁石を

近づけると、磁石に戻ります。


〔磁力が増減する理由〕

1.磁石は、鉄などの金属や金属酸化物など磁化しやすい物質を、強い磁界に置くことによって、分子がN極と

   S
極に整列して、磁石になリます。

2.この磁石を、物理的にこなごなにしたり、強く叩いたり、加熱したりすると、整列していた金属や金属酸化物が

  バラバラになるため、磁力がなくなります。


3.こなごなにしたものに、強い磁石を近づけると、再び整列して磁石になるわけです。





 これからも、自宅で簡単にできる面白科学実験を紹介していきたいと考えておりますので、ご自宅で

お試し下さい。
理科好きの子供たちが増えることに貢献できれば幸いです。