2017 8 -23 記 松岡 ユキオ
私は「昔のテニス少年」でしたが、今はテニスのトリコになって、更に燃えています
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ゴルフの松山英樹選手の「ひとこと」に心を惹かれたのは、「気持ちの持ち方」について、8月・ア
メリカのオハイオ州であった男子プロゴルフの世界選手権シリーズで2位に5打差で優勝した時の言葉
だ。
先輩の姿勢から気づいたことは「あまり怒らないでやっている」。「期待しないでやろう」と肩の力
を抜いた。「ハイにならないようにしたら、うまくいった」と。素晴らしいメンタルコントロールで、
それにプラス謙虚な姿勢と地道な努力の大切さを語っていた。これだ、これ ‼
左向こうからのサーブはすべて「イン」
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私は3年前に、「錦織ケイの快挙に思う」と題して、以下のように書いた。
「私にとって印象的なことは、小学校の卒業作文の「僕の夢」には『テニスで世界チャンピオンになる
』とはっきり宣言し、その後の夢の実現に大きく前進し、硬式テニス界にとどまらずスポーツ界に大き
な歴史を刻んだことです。人並み以上の努力と英才教育で才能が開花し、「Kei の時代到来」であり4
強の世代交代の始まりです。」と。
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しかし、いろいろな運動をしている誰もが感じていることは、「いつも順調にできないのがすごく当
たり前のこと」だ。
私も、万全な体調の維持ができていない、と感じることがあったり、筋肉や腱に違和感があったりし
て、近くの整骨院に行って電気的なマッサージや針灸を受けることがある。平静な気持ちの維持につい
ても、絶えず意識している。
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このところの錦織選手は、5月のマドリードオープンで「右手首痛」で準々決勝を「棄権」。
6月末、ドイツのゲリー・ヴェバー・オープンで「左臀部」の腰付近を痛めて2回戦を「途中棄権」。
その後急ピッチで体調を整えて7月上旬のロンドンでのウインブルドンに臨むが、格下の19位のスペ
インのバウティスタに敗退。ファーストサーブが入らず、ロングショットがオーバーミス、ブレークチ
ャンスが何回あっても決めきれなく、ミスを先にしてしまう。
8月のシティーオープンでは225位の選手に紙一重で逆転勝ちした時、心と肉体のタフさを痛感し
た。しかし、「肉体的な疲労とストレスが溜まっている」のだろう。ラケットをコートに叩きつける行
為は、もう見たくない。次の準決勝でスベレフに3-6、4-6で完敗してしまう。足でボールを蹴る
行為もあった。しかし、何が起きてもそれを冷静に受け入れて前に進むしかない。
8月上旬、カナダ・ロジャーズ・カップは格下に逆転負け・初戦敗退。凡ミスが多く粘り強さなく淡
泊で、いつもの錦織らしい躍動感が見られなかった。
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どうしたのだろう? と気にしていたら、複数の専門家の診断で、右手の「尺側手根伸筋腱の断裂」
で、「今季の残りの全試合を欠場」との発表があった。そうだったのか、と残念だが納得しつつも、ラ
ンキングは大きく下るだろう。止むを得ない。しっかり治療して完治し、同時に厳しいリハビリに耐え
て、完全復活を期待している、何年かかっても。(4度の手首の手術と長いリハビリを乗り越えて復活
してきたアルゼンチンのデルポトロのように。)
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7月のウインブルドンではあのフェデラー(スイス)が完璧なまでの復活を成し遂げた(大会単独最
多の8度目の優勝)。観ていて惚れ惚れしてしまう。
世界ランキングのトップは、ジョコビッチや錦織が抜けて大きく変わりつつある。この2人を破った
ドイツの20歳の「天才貴公子」と話題になっている8位のスベレフと、同じく世界ランク7位の23
歳のドミニク・ティームなど、「若手の新星」が続々と現れてきている。
日本人では杉田祐一(46位)がじわじわと地力を発揮してきており、女子の大坂なおみ(59位)とも
ども、大いに注目している。
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8月、愛知県テニス協会主催の「2017愛知ジュニア サマー テニストーナメント」を初出場の
孫の応援がてら観戦した。全県7会場、18歳以下2歳ごとのトーナメントで、参加者が約2800人、
8日間の大きな大会で、着実にテニス人口が増えてきていることを実感した。「がんばれ、ちびっ子
‼」
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