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白木蓮を愛づる


2020-3-14  投稿者 仲山 富夫



 私の持っている季語書『季寄せ』のなかの木蓮に、すばらしい一句が添えられている。

女くづるるごとくはくれんの散りゆけり  吉野義子  私はこのうたがすきである。

228日早朝に、所沢市小手指町で、大きな白木蓮の樹につぼみを見つけた。
 直に、白色のつぼみを守る茶褐色の鎧は抜け落ちて役目を終えるのであろう。
よく見ると産毛のようなものが沢山見える。
この鎧には、ほんのりとした熱が籠っているような気がした。

  空は雲一つなく快晴であった。
 

    

   
 32日早朝小ぬか雨、閏年につき三日目の花であった。
白くふっくらとしたはなびらに水滴が美しい。
小粒の雨が冷たかった。


    


 34日早朝曇り 午後は雨になるようだ。
木蓮の花言葉は「自然の愛」「崇高」と載っている。なるほどね。
花開いたようだな。寒い。雨がぱらぱらと降りてきた。


    


 
36日早朝晴
「やっぱり白色と青空との色の並置がいいなあ。自然色が一番だなあ」「今日はたくさん花開くな」

    

 

311日早朝晴
満開の白木蓮を見た。大ぶりの椿も美しかった。


    



    



 314日早朝雨 寒い、昨日より10度も低い。


    



 花びらにかかる水滴が美しい。

地面には花びらが散っていた。

 この二週間楽しませてくれたうつくしい白木蓮に「ありがとう」を言おう。

 ボタン雪が降りてきた。

    女くづるるごとくはくれんの散りゆけり  吉野義子

 




           
「白木蓮を愛づる」  仲山 富夫