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八頭で健康 

                        2020-9-30 記 岡本 詔一郎
                                       

   

良い名前

 誰が付けたのか!良い名前。八も頭も縁起がいい。子供の頃から、野菜の八頭は知っていた、暮れにはズイキとホクホクした親芋は忘れられない。子供の頃、家は農業をやっていたので、親父と収穫していたのを思い出す。ズイキは八頭の茎の皮を剥いて干して保存食にしたもの。里芋と違って子芋は少ししか採れないので親芋も食べていた。


 道の駅で八頭を!

 八頭を食べたのは暮だけだったような気がする。少ししか採れず、高価だったからかも!? 菜園を始めたころ、旅行中、道の駅で、八頭の茎を10本ほど束ねたのを売っていた。200円ぐらいで安かったので買って帰った。何となく、皮を剥いて茹でて食べると美味しそうでやって見た。これは行ける! この方法は乾かしていない!


直ぐに

 次の年に、渡辺種屋で種芋を買い育てた。里芋と違って全体的に赤色を帯びていてすぐわかる。虫も付かず、実に育てやすく、葉っぱを食べるので、確実に大量に採れる。2~3日に一回自分の役目で酢の物にして食べていた。しかし、難点は皮を剥くのが大変でゆで過ぎるとすぐふにゃふにゃに成ることだった。ある時、通りかかりのおばさんが、あまり売ってないので分けてくれませんか! 珍しいことも分かり、知人に分けてやって楽しんでいた。


ところが

 料理好きなウクレレの渡辺さんから、「岡ちゃん、剥かない方がいいよ、剥くと壊れ安いから剥かないで、食べ易いように大きく切り、茹でて食べた方が手間もかからず良いよ。」
そんな馬鹿な!と思ったがやって見たら、最高~ それからは剥かないで茹でて食べるレシピを作り、大勢にやり捲った。大きな茎なので、10本も有れば、皆さん貰った気になり!? 喜んで頂いていた。


捨てるとこも無く

 幾らでも採れて、丈大きく、茎も芋も一杯収穫できる。自分は、6月下旬から12月ごろまで、毎食、2~3日分ぐらい酢の物を作り、保存して食べている。妻も塩分が少なく、酢が主体なので喜んでくれている。料理下手な自分も八頭の酢の物はお手の物。大鍋一杯茎で30分ほど灰汁を抜いて酢主体のたれ汁を作り、乾煎りしてから、酢とみりんや料理酒を、だし汁風にして、二回に分けて掛け、確り煮込んで出来上がり。酢が入るとパットピンクに汁が変わり、美味しさ倍増。


ところが

 皮を剥かない、料理方法を教えて呉れたウクレレの渡辺さんも残念ながら、娘さんの近くに引っ越され、亡くなってしまった。毎年一度持参し、喜んで頂いていたので、がっかり。「岡ちゃんから貰っている八頭は全部自分が料理しているよ!」と言ってくれていた。有難かった。


今年も

相当作っているので、クラブやサークルの方たちに貰っていただこうと、肥料を張りかけている。私が元気で「今が旬」と言えるのも、八頭のお陰。  感謝 感謝

 八頭欲しい方はメールください! 持参します。



  八頭の酢の物  完成し、冷やしている写真
    多めに作り、半分は冷蔵庫に保存し、2~3日して食べる
      6月末から12月上旬まで、毎日食べている
        ~これだけは、自分が責任をもって料理~