ところざわ倶楽部          投稿作品       エッセイ&オピニオン


   
    
 「認知症カフェを夢見て! 」   
                     
                          2021-10-31 記 岡本 詔一郎
                                       

   

最近

 理解力が落ちたのか?耳が聞こえないのか?両方が進んでいるのか?
テレビでも会議中の話も殆ど聞き取れない。辛うじて、体面の会話は理解できるが聞き返したり、耳を近づけたりして会話をしている。しかし、それで何とかなっている。


自分は

 オカリナを15年以上前からやっていたことも有り、介護施設に仲間や一人で訪問演奏に出かけていた。10年以上前のこと、旧町の旭橋付近の介護施設を訪問した折、演奏が終わったら、茶話会に参加して下さいと言われ、入所者の方とお話をする機会が有った。


その折のこと

 隣の方とも話が弾み、一段落した時に、「嬉しい、嬉しい!こんなと最近初めてだ」「一般の方と会話をしたことは!」と言われた。「これまでは、家族や施設の職員の方との会話だった。」と、吃驚した。そうだったのだ!施設以外の方と話がしたかったのだと分かった。


それだけでは無い

 入所者との会話も多分制限されているのではないかと思う。自分はその頃、思い出語りの会に入っており、いろんな施設に赴き、入所者の方と話をする機会が有った。その時の経験で「お宅は何しに来た、話をしたくない、誰に頼まれた・・・」こんなことを言っていた方も帰り際、名残惜しがって離さない人も居た。


自然な会話が?

 少ないのではなかろうか?と思い、所長さんにあるとこで、職員の方に、思い出語りの会で入所者との会話の仕方を話さしてくれませんか?とお願いしたら断られた。このことは何を物語っているのだろう。入所者同士の会話が余り為されてない!?喧嘩に成ったり、トラブルが有ったら、大変なので、集団で、演奏を聞いたり、ゲームをしたりすることになってしているのではなかろうか?


介護施設には

 限界がある!入所している方の自由な人間的なコミュニケーション会話は要求するのが無理!土台無理と思う。事故が起こらないように、ちょっと足が不自由な方は車椅子。何か有る時は付き添って移動。否応なく、自由な活動が制限される。これは致し方がない。


そこで

 軽度の認知症の方や認知気味の方及び認知症予備軍の方が、好きな時に自由にフランクに会話ができる場所が有ると良いと思い出した。調べ出したら、必要性は皆さん理解するけれども無い。
市役所高齢者支援課も必要性を認め、認知症カフェを介護施設に委託し、作っているが、本来のコミュニケーションの場には残念ながら成っていない。

市民の手で、行政の力も借りて、みんなが集まれる場所を是非作りたいと思う。