所沢の滝の城址公園内に、深井戸を用いた地震観測施設が設置されていることを知りました。
案内版によると
「ここでは近い将来埼玉県など首都圏において発生すると予想されている大きな地震の予知を目指して、地下2,030mの深井戸の底に高感度の地震計が設置されています。
ここでキャッチされた地面の動きは、電話線で茨城県つくば市にある防災科学技術研究所へ伝送され、震源の決定等がなされています。ここと同様の深井戸地震観測施設は、首都圏内の18ヶ所に設置されています。
施設管理 科学技術庁防災科学技術研究所」 (*設置された年度の記載は無)
所沢地殻活動観測施設(滝の城址公園北側の隅に設置) 所沢市城23-1
深井戸を用いた地震観測施設の案内板とシステム略図
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補足:今回の「第2回民話の由来地めぐり」では、滝の城址跡を最終地としています。
本丸跡にて一旦解散としますが、興味のある方は、この機会に滝の城址公園(池より北側の駐車場寄り)に設置してある所沢地殻活動観測施設の見学をお勧めします。
参考:「深層観測」でもっとも深いものは、防災科学技術研究所が埼玉県岩槻市に設置している3,510mの観測井であり、孔底温度は86℃に達する。
我が国では、石油採取用に新潟県で深さ6,500mの井戸も掘削されているが、現在の技術では井戸内に設置して長期間連続的に高精度の観測を行える計器の温度条件が85℃程度を限界としているため、非常に深い場所での観測には制約がある。
2014年現在、我が国で稼働している、深さ1,000mを超える高感度地震観測井の数は、首都圏に22ヵ所、大阪府に3カ所、愛知・岐阜・静岡・宮城の各県で各1ヵ所の、計29ヵ所となっている。
陸上では深い井戸を掘削することによって高感度地震観測を実現できるが、我が国周辺の海域で発生する地震に対しては十分な観測網をかぶせることができず、震源の決定精度が低下してしまう。このため、いくつかの海域では、海底にも地震計を設置し、定常観測を行っている。耐圧容器に収められた海底地震計は、検知された海底の地震動を電気信号に変換し、海底ケーブルによって陸上までデーターを伝送する。
2013年度末現在、我が国が業務として稼働している海底地震観測システムは、気象庁が設置した東海沖(4点)・房総沖(4点)・東南海沖(5点)・防災科研が設置した相模湾内(6点)、海洋研究開発機構が設置した室戸沖(2点)・釧路沖(3点)・紀伊半島沖(21点)のシステム(45点)である。このほか、国立大学では伊東沖(3点)・釜石沖(3点)・日本海の粟島沖(4点)で試験的な観測を実施している。尚、防災科研は北海道から房総沖にかけての沖合に150点からなる「日本海溝海底地震津波観測網」を整備中であり、2015年度からの稼働が期待される(2013年のネット情報より抜粋)
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