地球環境に学ぶ       2016年活動報告     ところざわ倶楽部

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石坂産業(株)環境学習レポート

 ……スナップ写真と感想文を中心に……



                                           記 塚本 二郎

1.日時 平成28年3月31日(木)12:45~16:30

2.共催 ところざわ倶楽部サークル「地球環境に学ぶ」「所沢の自然と農業」

3.場所 くぬぎの森交流プラザ(集合)

4.参加 倶楽部会員、市民大学23期受講生等参加合計31名

5.スケジュール

  13:00~13:40 石坂産業の環境への取り組み説明(くぬぎの森環境塾)

  13:40~14:20 工場見学

  14:20~15;20 くぬぎの森散策(途中森のカフェで休憩)

  15:20~16:00 見学(三富今昔語りべ館、資料館)


 <工場の特長> 基本は焼却しないこと。

 ・工場を全天候型独立総合プラントとし、塵埃・騒音を外に出さないようにしている。

 ・中で使う重機類は排ガスの出ない電動式であること。

 ・集塵機を設置し室内外環境の改善を図っている。アスベストは取り扱わない。

 ・水は噴霧用に使うが汚染水を生むような洗浄には使わない。

 ・解体業者からの搬入品の引き取り価格は、分別により差を設け分別を促進している。

  (業界内での先導的な役割を果たしているか)

 ・徹底した分別、分級でリサイクル率95%を達成。

 ・見学者用のコースが設けられており、工場内部状況がよく分かる。(オープンな体質)


 <工場見学のあと>

 敷地の20%しかない工場のあとは80%の自然で里山を再生し地域との共生を経営理念とする土地の散策で

 あった。(スナップ写真参照)当日は天候に恵まれお花見日和であり、また他の団体も見学に入ってなかった

 ため充分な説明を受けることが出来た。


 <読書をお勧めします>

  絶体絶命でも世界一愛される会社に変える!

    ……2代目女性社長の号泣戦記……

   石坂 典子著(石坂産業株式会社 代表取締役社長)2014.12.11 第1刷発行

    ダイヤモンド社  所沢の図書館で借りることができます

「所沢の自然と農業」サークル
清水仁一氏による

石坂産業環境学習(くぬぎの森環境塾)
スナップはこちらをクリックしてご覧下さい。



   

            参加者の皆さん                         環境学習の案内チラシ


参加者の感想文


   「石坂産業」を見学して                  民話の会  薄井 文子


主婦として普段の生活の中でも「ゴミ問題」にはとても関心がありました。また、市民大学18期

2年次の「都市の環境」グループから「カルチャーパーク応援隊」が発足して、毎月定例の「ゴミ拾い

活動」をしています。その際、公園内の産業廃棄物の不法投棄のマナーの悪さに辟易していたところで

した。

ときには管理事務所にリヤカーを借りて、バイクやタイヤ、家の解体ゴミまで収集しています。

今回、サークル「地球環境に学ぶ」から産業廃棄物の処理を先進的に実施している「石坂産業」見学会

のご案内をいただき何を置いても見学したいと思いました。

工場見学ではゴミの減量、リサイクルに一貫して取り組み「「減量化・再資源化率95%」は驚き

です。工夫ひとつで無駄なものはないのですね。周辺への騒音や粉じん放出への配慮は会社存続の要

です。多大な費用をかけて細心の設備が施されてました。さらに緑の環境保全活動、次世代を担う子供

たちの環境教育にまで事業を拡大されているそのエネルギー溢れる思いに脱帽です。これはすごい会社

です!感心することばかりでした。


ご案内いただいた女性社員の丁寧で細やかな心遣いはとても温かい気持ちになりました。また、ヤマユ

リの咲くころ訪れたいと思います。
 



   石坂産業環境学習に参加して               地球環境に学ぶ 小野 さとえ


昨年7月、生涯学習センターの名人・達人に聞く会「脱産廃から環境企業への大転換」という講座に

参加しました。その後12月市主催の「三富景観ツアー」に参加しました。

そのツアーの最後にプレオープン状態のくぬぎの森交流プラザを見せて頂きました。

まだ建設途中状態でしたが、その中を少し歩かせて頂きました。

産廃、煙突、ダイオキシン・・・当時志木市在住でしたが、所沢のイメージが大きく変わってしまいそ

うな連日のニュースがまだ記憶に残っていましたので、狐につままれたような気分でした。


そして今回環境取り組みへの説明、工場内、語り部館の見学、くぬぎの森散策、カフェでの美味しいコ

ーヒーとケーキ・・・存分に楽しませて頂きました。

どこまでも環境に配慮した夢のある明るい未来を描けるような清々しく、嬉しい気持ちになれました。

ふかふかした森の小道を歩いていると懐かしさが溢れてくるのは貴重でした。

帰り寄り道の駅にも寄って頂き、里芋のケーキや野菜などを買いました。

ありがとうございました。




   石坂産業を見学して                           地球環境に学ぶ 井手 敏直 


産廃中間処理業者として「家屋やビルを解体して出た産廃物」を処理している。コンクリート・瓦礫類

を破砕して再生(石、砂)や埋め戻し材に、木材も破砕し
木材チップや段ボール・燃料類に、金属類は

手作業により分解・分類して有価物と
してリサイクル製品の原料として出荷している。


コンクリート・瓦礫類の粉砕の現場はまさに粉塵の中での作業で、もうもうと霞んでいるが建物の中で

の作業で外に出ないようにしている。また粉塵を鎮めるために霧状の水を噴霧していた。この業者は閉

鎖型であるため粉塵は外に出ない(運搬するトラックのタイヤの洗流しも実施)が、そうでない業者の

作業なら近隣への影響は大きい。

その他の感想として、工場内の見学コースが設置されていて分かりやすい説明あり。

作業員もガラス越しに見られているという意識もあり、真剣に作業せざるを得ないか?

出会う従業員の挨拶が丁寧(すぎる)。


くぬぎの森の散策はゼンマイや土筆なども芽吹いて、春の息吹が感じられた。

また散策案内者の説明もかなり詳しかった。



   石坂産業を見学して                      傍聴席  栗田 彰


とても面白かった、というのが最初感じたことです。


産廃というマイナスイメージをこれだけイメチェンできたことがまずすばらしいです。

その様々な工夫も、社会の批判を正面から受け止め変えてきたからできたことと思います。

さらに三富という里山を利用し
自然環境の保全と集客を狙ったプロジェクトの立ち上げには脱帽です。

ただし、中で働いている方々の衛生面、労働環境についてはもう少し説明が欲しかった。あとこれが

採算のあう産業
となっているのはどのあたりにあるのかは少し気になる所ではあります。


(写真は栗田氏撮影)
 



   
くぬぎの森環境塾への通路           環境塾でのプレゼンテーション

   
廃棄物処理中の工場内           くぬぎの森の「しゅんらん」の花




    イメージ一新の産業廃棄物処理業 “石坂産業” を見学して
                          
                                         所沢の自然と農業  渡部 昇


産業廃棄物処理業に対する個人的イメージは、くぬぎ山のダイオキシン騒動時の報道内容の様に敷地一

面を鉄板で囲われた中に焼却炉と雑多なゴミの山というものであったが、
この会社を見学して、産業

廃棄物処理業というよりも環境循環型リサイクル企業という
印象を強く持った。企業コンセプトは、

“もったいない:Reduce-Reuse-Recycle-Respect”
の4Rだそうだ。


<事業内容>

石坂産業は、住宅取り壊しの際に出る木材、コンクリート類、屋根瓦・ガラス類・鉄材類などの産廃物

を、契約している住宅メーカー(下請けの運送業者)から受け入れ、
それぞれ木材はチップ加工し段ボー

ル材料等に、コンクリは砂利などに、鉄材はスクラップ
として再利用される。

搬入される産廃物の95%はリサイクルされ、残りの5%程度を純然
たる産廃物として処分している

とのこと。



<環境に配慮した工場施設と従業員マナーの徹底>

産廃物の処理工場全体が粉塵の外部飛散防止のため、一つの大きな箱(建物)に収められて いる状態で

環境汚染に対する配慮が徹底されている。

また、広大な敷地内にはどこにも
ゴミ焼却炉は見当たらない。案内の女性担当者の説明は、分かり易く

懇切丁寧、現場の
作業員の誰もが顔を合わせると“こんにちは”の言葉と軽い会釈が返ってくるのには

びっくり。従業員教育の徹底は、女性経営者ならではの成せる技かと・・・一人納得。


<里山の保全と生物多様性の取り組み>

工場敷地に隣接した所に、会社所有の敷地と近隣の地権者借地を利用した“三冨今昔村”という「三冨

の歴史と文化」を体験するゾーンがあった。かつての三冨の平地林を再現し、
ミズナラなど落葉樹の萌

芽再生実験、落ち葉掃きによる山野草の復活・再生などの
取り組みをしている。これが里山保全と生物

多様性の重要さを、訪れる人に知ってもらう
きっかけ作りになるではと思った。



   「石坂産業」の環境学習に参加して

                                         所沢の自然と農業  松澤 正


産廃業者という以前からの先入観念をいだいたまま参加したが、まず驚いたのは従業員の礼儀正しさ、

さらには絶対公害をまき散らさないという完璧なまでの施設と取組みである。ダイオキシン問題が所沢

市で全国的な大問題となったのはまだ記憶に新しいところだが、それが大変身していたのには大きな驚

きでした。


しかも、それが女性の社長と専務が中心となり、大改革されたのにも大きな驚きで、4月2日で終わっ

たNHKの朝ドラ「あさが来た」のヒロイン「広岡あさ」をオーバラップさせてしまいました。

ここまで改革するため女性経営者の言うことを聞かないダンプ運転手や男性従業員との奮闘ぶりを直接

伺うことができなかったのが心残りでした。おそらく壮絶な闘いがあったことでしょう。

この素晴らしく大変身された「石坂産業」が三富にできたことは、所沢市の住民として誇らしく思うと

ともにこの会社の環境に取り組む姿勢が全国、いや世界の模範となって欲しいと切に願っている。

 




   石坂産業を見学して


                                       所沢の自然と農業   松崎 晃
                                            (市民大学24期企画委員)


産業廃棄物処理業者のイメージは典型的な3K。家庭も産業も活動する中で廃棄物を出しているが、多

くの人はその処理には無関心でいる。くぬぎ山のダイオキシン問題は業者の不備もあったが、意識して

いなかった面を目の前に突き付けられた驚きだったのであろう。

石坂産業はマスコミが取り上げているのである程度の情報は持っていたが、工場を見学して4S(整理

・整頓・清潔・躾け)が徹底されていた。経営陣と従業員の意識の高さと努力によるもので称賛に値す

る。分ければ資源と説明があったが、工程を見れば解る通り面倒であり、より簡単な埋め立て処理が行

われているのが実情ではないのか。どの様な形で資源化が行われ、どの様に再利用されているのか直接

聞いて、見ることができ、有意義な見学会であった。




   石坂産業の見学                  市民大学23期生    岡崎 裕


温かい春の日に、中富にある石坂産業で環境学習に参加しました。産廃処理業者の工場は仕事で行った

事があり、どのような特色があるのか興味をもって見学しました。近隣対策をしっかりと行わないと、

地元で操業できなくなるという信念のもとにいろいろと工夫がされていた。屋根をかけ、壁で囲み粉塵

、騒音、悪臭対策などしっかりと施工されていた。また働きやすい環境の確保にも取り組まれ、作業の

方も生き生きと仕事に取り組んでいる様子が良く見る事ができ、見える化にも工夫があり見学通路から

ガラス越しによく観察する事が出来た。


その後、保存されている三富の雑木林をぐるっと一回りした。下草や灌木などもきれいに除去されてい

て、少し綺麗すぎる感じがした。落ち葉を数年はそのままにして自然の力で堆肥になるようにするため

、何分の1かづつ落ち葉を集めて堆肥にして循環させていくように聞いていたのと異なるような気がし

た。質問する時間が無かったので確かな事ではありませんが。環境保全に丁寧に管理していく姿勢は感

じられた、また現代の管理方法が確立されれば良いわけで、いろいろと試行されていると思います。

何でもない雑木林と畑とまた問題になりやすい処分場という組み合わせを有効活用する努力を一企業で

取り組んでいるのは、立派だと思いました。



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